2024.06.06 - 2024.06.12
ロックバンドMONO NO AWARE の 5th アルバム「ザ・ビュッフェ」。今まではそんなに熱心なリスナーではなかったのだが、年初から「奇奇怪怪」というポッドキャストを聴き始めたことや、この前行った「YONLAPA」のライブのゲストパフォーマンスがめちゃくちゃかっこよかったことなどがあって、このアルバムが発売されるのをかなり楽しみにしていた。
このアルバム、なんといっても歌詞がすごい(もちろん曲もめちゃくちゃかっこいいんだが... )。X でこれは「アフォリズム」だと言っているポストを見かけたが、なるほど確かにそうだと思った。これまでの玉置周啓の書く歌詞は、言葉のリズムで遊ぶようなものが多い印象を受けていたが、今作は言葉の意味で遊んでいるような気がした。そういった意味で、アフォリズム的とも言えると思った。ただ「うれいらずたのぼー」で、「川を渡れば何も聞こえぬ 金句のような便所落書き」と歌っており、その意味の遊びですら便所の落書きという、虚無感というか脱意味というか、そんな気分にさせられるのも、このアルバムのすごいところだ。
そんなことを思ったのは、このアルバムを聴いているときに、たまたま千葉雅也の「センスの哲学」を読み直していたからかも。このアルバムを脱意味化して、即物的なディティールを楽しむように聴いたら、このアルバムの別の良さが味わえるかもしれない。3曲目の「もうけもん」は「しなぷしゅ」というテレビ東京の赤ちゃん向け番組のために作られた曲だが、「もうけもん」を聴いている赤ちゃんこそが、いちばん脱意味化をして MONO NO AWARE を楽しんでいるのかもと思ったりもした。
あと、note に書かれていたこの記事を読んだ後に、アルバムを聴き直すとまた別のとらえ方もできて面白い。
by grandcolline
監督・脚本 瀬田なつき、撮影 四宮秀俊、音楽 高木正勝の映画「違国日記」。原作は、ヤマシタトモコの同名漫画。漫画の評判はいろんなところから聞いていて、ずっと読みたいなぁと思っていたら、先に映画化されてしまった。新宿のTOHOシネマズで鑑賞。
ラストシーンの映像がすごく綺麗で素敵だったが、個人的にそれと同じくらい好きになったシーンは、学校の帰りに並木道で、槙生と醍醐と朝が落ち合って一緒に歩きながら、井上陽水の「夢の中へ」を歌うシーン。最初は「なんで急に井上陽水なんだよw」と笑いそうになったが「一生懸命探しでも見つからないなら、それより踊りませんか」という内容の歌詞が、探し物を探す(=孤独な創作活動)からただ踊る(=普通の生活)への誘いに思えて、実はめちゃくちゃこの映画と合ってるんじゃないかと思ったりした。こういう感動的でもなんともないシーンで泣けたりする。原作もこのシーンあるのかしら。読みたいなぁ。
あと、この映画の新垣結衣のファッションがめちゃくちゃ好みでした笑
by grandcolline
都内在住の大学生(バンド?)によるポッドキャスト「いるかレストラン」。何かを調べていた時にたまたま見つけて聴いてみたらハマってしまい、そこから過去分もさかのぼって全エピソードの半分くらいは聴いた。多分、「悪は存在しない」か「センスの哲学」を語ってるポッドキャストを探してた時にたまたま見つけたのだと思う。
パーソナリティーは粟飯原としながわのふたり。なんといっても粟飯原の知識とセンスが抜群で、そこから展開されるトークがこのポッドキャストの面白さの大部分をしめていると思う。ただ、1人語りじゃなくて、2人(またはゲストも含めた複数人)のトークにしているところもいいと思った。最近、文章とかポッドキャストに生活感ってどのくらい必要なのだろうとか考えたりしていたが、このポッドキャストはトーク形式にしていることで、大学生の日常感も漂っているのがめちゃくちゃ好き。バイト増やしてお金が入ったから映画見てきたみたいなこと言っていて、なんか懐かしい気持ちになった。個人的に特に面白かったのは、チェンソーマン回とひろゆき回。
by grandcolline
アメリカの3ピースロックバンド Wallows の 3rd アルバム「Model」。どこを切り取ってもめちゃくちゃおしゃれ。
特に「Calling After Me」はフレンチポップのようなサウンドで、リフからボーカルまで全てがおしゃれ。これを聴きながら代官山のハンバーガー屋とか行きたい。実際にインタビューでも、サウンドに影響を受けたバンドとして、phoenix をあげていて、そういうポップサウンドが好きな人にはかなりおすすめだなアルバムだと思う。
by grandcolline
Weekly Contents は毎週その週にハマったコンテンツを紹介するブログ / ニュースレター。 映画セブンでいう図書館の貸出履歴であり、Radiohead でいう Kid A となりうる概念。コンテンツの排泄場所。
毎週、水曜日の更新予定です。

浦安在住のソフトウェアエンジニア兼ラッパー。90 年式。 HIP HOP、社会学、お笑い、ラジオ、エヴァが好き。
下北沢在住のソフトウェアエンジニア。91 年生まれ。 UK ロック、映画、アイドル、お笑いなどのコンテンツが好き。

93年の起爆屋、または起爆装置