Weekly Contents #35

2024.07.18 - 2024.07.24

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📻 夢遊東京 #7 一緒に行こう 最高の夏のその先へ

3ヶ月前ぐらいから「夢遊東京」というポッドキャストを聴き始めている。東大出身漫画編集マンちよだと、美大出身デザイナーマンたくとの雑談系ポッドキャスト。自分と同世代の男性2人が仲良くしゃべっている感じで聴き心地がめちゃくちゃ良い。企画と雑談のバランスもめちゃくちゃ好きだ。

そんな「夢遊東京」の個人的神回が、2024年7月10日の「#7 一緒に行こう 最高の夏のその先へ」。正直、何言ってるかよくわかんねぇよって思う人は多い回かもしれないが(そして自分もよくわかんねぇよと思っている人のひとりでもあるのだが)その雰囲気を含めめちゃくちゃ面白かった。本格的に6月下旬の時点であまりに暑すぎることに対して「今年の夏は太陽が本気を出すと言っている。お前らは本気で熱くなる準備できているか?」という発言は逆張り的な面白さがあったし、「夏は40歳まで。あとは残暑。30代の人に今だけなんだと気づいて欲しい」という発言にはハッとさせられた。

夏に、冷笑的なムーブではない、がむしゃらをちゃんとすることができるのは今だけかもしれない。自分も今年は本気で夏をしなくては。

by grandcolline

⭐ 963「Mirror」

福岡のローカルアイドルユニット 963 の3rdアルバム「mirror」。アルバムのフィジカルリリースは今年(2024年)の2月にされていたのだが、サブスクで聴けるようになったのでこのタイミングで紹介。

正直、個人的に 963 は「夢?幻?ドロップス」や「ストロー」、「再逢い」など、西原健一郎が提供した曲が好きだったので、今作に西原健一郎の提供曲がないことに対してどうだろうなと思いながら聴いた。だが、そんな不安をよそに思った以上にいい曲がそろっていて、やはりすごいアイドルユニットだなと感じた。箱庭の室内楽のハシダカズマが作曲した「宇宙ネコ」は、前奏のゆったりとしたメロディからのゆるラップ加減が 963 っぽくてよかったし、同じくハシダカズマ作曲の「魚が食べられなく未来」は最初に聴いた時はあまりハマらなかったが、聴くうちにヘンテコな歌詞も含めクセになってきている。歌詞がヘンテコなのだが、サビのベースラインとかもそのヘンテコさに拍車をかけてる感じがたまらく好き。アルバムの並び順も「魚が食べられなく未来」が突然終わって、全然雰囲気の違う3拍子の「el paso」になるのも面白いと思った。あと「sugar love」の歌謡曲っぽい感じも好きだ。

by grandcolline

🎞️ 押山清高「ルックバック」

「チェンソーマン」などで知られる、藤本タツキの同名短編漫画が原作の映画。監督は、押山清高。新宿のバルト9のレイトショーの回で鑑賞。はっきり言って、めちゃくちゃ面白かった。映画を観た後に原作漫画も買って読んだ。

この物語は、漫画も映画も藤野の視点を中心に描かれており、藤野が天才ではなく努力の創作者であることが重要なポイントだと感じた。藤野は学年新聞に掲載された京本の漫画を見て、圧倒的な才能の差に努力ではどうにもならない壁を感じ、一度は漫画を描くことを諦めてしまう。ただ、うまい絵を描くことが目的の京本に対し、藤野にとって漫画は自分自身のアイデンティティだからだ。それが、藤野が本当の天才ではないと感じた理由である。しかし、その圧倒的な才能を持つ京本から自身の漫画を認められることで、再び漫画を描き始める。物語の後半には、漫画を描くことの意味を問うシーンがあるが、藤野にとって京本に認められ続けることが創作を続ける意味のように感じた。小学生の時に学年通信に並んで掲載された4コマ漫画が2人が互いを認め合っていたことの証であり、ラストシーンで藤野が4コマ漫画を窓に貼って漫画を描き続ける姿には感動した。

ただ一方、別の(うがった)見方をしてしまうと、京本の家族が物語を通して全く描かれていないことが、あまりに藤野視点で描かれすぎているなと感じた。作品自体には全くその意図はないと思うが、創作者が創作し続けることは、ある種のエゴイスティックな一面があるように捉えられるかもしれない。まわりを無視するそのエゴは本当に正しいのか、自分には判断がつかない気持ちになった。ただ、そういったアンビバレントな部分も含めて、この作品は本当に面白い作品だと思った。

by grandcolline

🎸 Love Fame Tragedy「Life Is A Killer」

イギリス、リヴァプールのロックバンド The Wombats のフロントマン、Matthew Murphy のソロプロジェクト、Love Fame Tragedy の 2nd アルバム「Life Is A Killer」。アルバム自体は今年の3月に発表されたものだが、自分は最近知ってがっつりハマってしまった。Love Fame Tragedy としての活動自体を全く追えてなかったので、過去作も聴かなくてはと思っている。

Wombats の踊れる曲が好きな自分としては、10曲目「Eat, Fuck, Sleep, Forever」や、7曲目「Life Is A Killer」がお気に入り。Matthew Murphy の良さが存分に発揮されている気がする。ただダンサブルなだけでなく、フロアで歌える感じがイギリスのロックらしさがあって好きだ。

そういえば、とある Web ページで、Wombats は全然来日してくれないバンドとして名前が挙げられていて、少し残念な気持ちになった笑。最後の来日は 2012年らしい。Wonbats でも、Love Fame Tragedy でもいいから来日してくれないかなぁ。

by grandcolline


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